EVE 世界名作劇場 〜 シンデレラ〜
キャスト
シンデレラ・・・御堂 真弥子
姉1・・・桂木 弥生
姉2・・・氷室 恭子
母・・・香川 美鈴
王様・・・桂木 源三郎
王子・・・天城 小次郎
従者A・・・二階堂 進
従者B・・・グレン
魔法使い・・・法条 まりな
使い魔・・・甲野 本部長
特別出演・・・桐野 杏子 & 江国 雄二
ナレーション・・・プリン(分かってた?)
前回までのあらすじ
前回で完結しなかったEVE シンデレラ
杏子の家へと続々集まってくる面々
はたして今回で話は完結するのだろうか?
杏子「どこなのじゃないでしょ!ここは私と雄二くんの家よ!!一体あなた達はなんなのよ!!次から次へと」
二階堂「ですから私は城の従者でガラスの靴の合う女性を探して」
まりな「私は魔法使いのお姉さんよ☆」
真弥子「あ、私は真弥子といいます」
杏子「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
杏子「あのね・・・・わたしが聞きたいのはそういうことじゃなくて・・・・・・・」
まりな「じゃあ、なにを聞きたいのよ?」
二階堂「まったくだ。僕がせっかくこうして一軒一軒家々をまわって靴の会う人を捜し歩いてるっていうのに」
杏子「わたしが聞きたいのは・・・・」
バタンッ
杏子が言いかけたとき、ドアが勢いよく開け放たれました
杏子「・・・今度はなんなのよ〜〜〜〜」
杏子は泣きながら玄関を振り返ります
小次郎「ハァー、ハァー・・・・さっきの物音はこの家からであろう・・・・ハァー、ハァー・・・」
二階堂「こ、小次郎・・・・(バカ)王子!」
真弥子「!?」
小次郎「おう、北海道ではないか?こんなところでなにをしておる?」
小次郎「それにさっきの間は何じゃ?」
二階堂「き、気のせいですよ。私はただガラスの靴の会う女性を探してこの家にやってきたのです・・・それに王子、私は北海道でも東海道でも胃潰瘍でも中山道でもありません。二階堂です!」
小次郎「いや、別に中山道とは言ってないが」
二階堂「・・・・・・・・」
グレン「へっへへへ、二階堂さんもさんも大変ですね」
杏子「ああ〜また変な人たちが〜・・・・・」
次々とくる訪問者に杏子はもう泣くしかありませんでした
しかし一向はそんなことはお構い無しに話を進めて行きます
小次郎「それよりさっきの物音はなんだったんだ?俺様達の方まで聞こえてきたぞ」
二階堂「それは・・・」
従者 二階堂は小次郎王子の質問に応えるべく魔法使いまりなの方を向く
二階堂「あの面妖ないでたちの女が空から降ってき、グハァッ」
まりな「誰が面妖ないでたちよ、誰が!ねぇー真弥子ちゃん?」
真弥子「え?」
まりな「私のこのカッコは面妖じゃないわよね?」
真弥子「ええっと・・・・・その」
まりな「ねっ?(ズイ)」
真弥子「・・・・はい」
小次郎「・・・・・・・」
二階堂「ハガガ、は、鼻が・・・・」
杏子「・・・・・・・・」
グレン「ヘッヘヘヘ」
小次郎「と、とにかくここにいるもので二階堂のもってきたガラスの靴が合うかどうか試さねばな(あの女は関わるとろくなことが起きそうにない)」
杏子「ああ〜なんでもいいから早くこの騒動を終らせて〜〜」
二階堂「で、では気を取り直してあなた方3人のうちガラスの靴が合うかどうか試させて頂きます」
杏子「!?」
真弥子「はい!」
まりな「ちょっと、それって私もやらなければならないの?」
二階堂「え、当然です!なにしろサイズの合う方が見つかるまで手当たり次第に試せとのことですので」
小次郎「ちょ、ちょっと待て!・・・あ〜、お前はいい」
まりな「(カチン)ちょっと、それはどういう意味よ!」
小次郎「どういう意味も何もお前ではどうせサイズが合わん!」
杏子「あの〜わたしも・・・・なんですか?」
まりな「なんですって!このまりな様を捕まえてよくもそんなことを言えるわね!」
グレン「へっへへへ、なかなか気の強いお嬢さんで」
小次郎「貴様!言っておくが俺様は王子なんだぞ!」
まりな「だからなによ!!」
杏子「あの・・・わたしはもう結婚して・・・」
小次郎「とにかくお前はいらん、おい二階堂、さっさとこの二人で試せ」
杏子「ですから私はもう・・・」
二階堂「あ、は、はい!」
杏子「(シクシク)誰もわたしの言うことなんて聞いてくれないわ・・・」
真弥子はいざ試すとなると、心臓の鼓動が鳴り止みません
しかし、ここで小次郎王子の后となることができれば今の暮らしから抜け出せることができるのです
真弥子「で、では・・・・・・いきます!」
杏子「(ドキドキ・・・い、いよいよね)」
まりな「(この王子いったいどうやってとっちめてやろうかしら?)」
真弥子は意を決してガラスの靴に足を入れようと・・・
バタァーーーッン
・・・・・したその時。杏子宅の扉が再び勢い良く開かれたのでした
氷室・弥生「ちょっと待った〜!」
突如表れた真弥子の姉、氷室と弥生の二人が現れたのです
真弥子「あっ?」
だがその時のはずみで真弥子の足はガラスの靴にすっぽりと収まってしまいました
一同「あっ!」
一同もその光景にあっけに取られます
が、従者の二階堂はどうやって隠していたのかいつのまにか鐘を取りだしそれを鳴らし出します
カラン、カラン
二階堂「大当たり〜!ガラスの靴は見事こちらにおられる・・・・・・ええ〜とお名前は(ボソボソ)」
真弥子「あ、真弥子です(ヒソヒソ)」
二階堂「真弥子嬢の足に収まりました〜!」
弥生「なんだって〜〜!!」
氷室「そ、そんな〜・・・・・・」
この瞬間に弥生と氷室の野望は音を立てて崩れ落ちたのでした
この時真弥子の頭の中には幸せいっぱいの光景が浮かんでいたのでした
-3日後-
宮殿では華やかな宴が繰り広げられていた
国民の誰もが今日の結婚式を祝っていたのである
しかし国民達の目はどこか虚ろでその動作もどこかぎこちないものがあった
小次郎「なんでじゃーーー!!」
真弥子「ええ〜、ど、どうしてぇーーー!?」
この日の主役であるはずの小次郎と真弥子の絶叫が木霊する
源三郎「いや〜わしもこの歳でもう一花咲かせたくてな」
小次郎「だ、だからってなんで相手がそいつなんだよ」
小次郎の指差す方向、そこにはなんと魔法使いのオバ・・・(ゴホッ、ゴホッ)もといお姉さんのまりながいたのでした
まりな「いや〜、ごめんねー真弥子ちゃん♪」
ごめんといいながらもその表情は謝ってはいなかった
真弥子「ど、どうしてまりなさんがここにいるんですか?それも国王様と一緒に?」
源三郎「ホッホッホ、お嬢さんそれは野暮な質問というものですぞ」
真弥子「あ、は、はい!」
小次郎「こら、そこ!納得しなくていい。それよりオヤッさんこれはどういうことなんだよ?」
源三郎「なにお前の結婚式がわしの結婚式に変わった・・・それだけのことだろう?」
まりな「そういうこと☆」
小次郎「んなんで納得できるかよ!」
まりな「えい☆」
詰め寄る小次郎にまりなは魔法の杖で小次郎に魔法をかけました。すると
小次郎「私もまりな様とオヤッさんの結婚式をお祝いします」
小次郎も虚ろな瞳のまま棒読みの台詞を読み上げる
そう、国民皆まりなの魔法によって操られていたのでした
こうしてこの日、源三郎国王と魔法使いのまりなの結婚式は盛大に行われましたとさ
まりな「メデタシ、メデタシ♪」
真弥子「めでたくなんかな〜〜い!」
杏子「30年ローンでせっかく購入した雄二君とのマイホームが・・・私ってなんて不幸な女なのかしら〜(ウルウル)」
荒れ果てたままの家を見ながら呆然と杏子と雄二は呟いているのでした