小次郎編W
14:40 −桂木探偵事務所−
(バーーーン)
小次郎「弥生ィっっ!!」
女所員「きゃーーーーーーーっ!!」
男所員「ご、強盗だぁーーー!!」
女所員「こ、殺さないで!! っていうかこんな逃げ道のないところで放火なんかしないでくださーい!!」
男所員「ぼ、僕には幼馴染の妻と3歳の娘と付き合って半年の愛人がいるんです。 どうか、どうか命だけは!!」
女所員「ここにはお金も金目の物もありません! 銀行ならここから2つ目の信号を左に曲がってすぐです!!」
男所員「ま、毎日コピーばかりだからって所長へのお茶に腹いせで●●■■なんかいれよう……とは思ってるけどまだいれてませ〜ん!!」
女所員「2丁目の喫茶店のマスターといけない関係になりたいなんていう願望を密かに思ってるだけでまだアタックもしてないのに〜〜〜」
男所員「あ〜、こんなことであんな死に方をするんなら○○さんに告白すればよかったぁーーー!!」
女所員「とにかく死ぬ前に御腹一杯ショートケーキが食べたいわーーーーっ!!」
小次郎「………」
まりな「だ、そうよ。 元所員の強盗さん♪」
小次郎「……楽しそうに言うなよ。 ちょっと傷ついてるんだから」
まりな「そんな風にはみえないけどね〜」
小次郎「う、うっせー!」
水見「ちょっと! なにを脱線してるんですか2人とも!! それにあなたたち、私達が強盗に見えるの!!」
男所員「強盗だ、強盗だーーー………って、あれ?」
女所員「………あら?」
水見「ふぅ〜〜〜……どうやら落ち着いてくれたみたいね」
まりな「まずは話ができそうね、って……あっ―!!」
(ゴッ)
法条が気付いたときにはどこぞに隠し持っていた拳銃、法条愛用のベレッタ1919が床に落ちる
まったく都合の悪いことで、目の前の2人はまともにその拳銃を視界に入れてしまい
小次郎「…………」
再び目の前の2人が騒ぎ出したのは言うまでもない
水見「ったく……いつになったら話を始められるんですか……」
法条「まったく。 たかだか拳銃をみたぐらいでそんなに取り乱すようじゃ探偵稼業なんかやってられないんじゃない?」
小次郎「同感だな」
水見「………普通驚くと思いますけど」
法条「そう? ロスじゃこんなの当たり前よ」
水見「ここは日本です、日本!!」
小次郎「俺様なんかマシンガンや改造拳銃もしょっちゅう見てるぜ」
まりな「……いばることじゃないわよそれ…」
水見「っていうかほら! 教官とルンペンがそんなこと言ってるからこの2人がまた怯えだしてるじゃないですか」
小次郎「ちょっと待て!ルンペンってのはまさか俺様のことを指してるんじゃないだろーな?」
まりな「あ〜ら、やっぱりわかってるんじゃな〜い」
小次郎「………オバサン」
まりな「なんですってーーーーー!!」
小次郎「お〜、お前こそ自分のことだって分かってるみたいだな〜」
まりな「うぐぐぐぐぐ………」
水見「ああ”〜〜〜……こんなことばっかし……私のキャリアが〜〜〜〜……」
まりな「あら…マジで泣いてるわこの子」
小次郎「と…とにかくだな話をとりあえず戻すぞ法条」
まりな「そうね。 ……なんだか読者様も笑っていいんだか呆れていいんだか分からないみたいだし」
女所員・男所員『?』
小次郎・まりな『気にするな(しないで)!』
小次郎「あ〜、ところでそこの男!」
男所員「し、失敬な!こう見えても僕には東海道っていう立派な名前があるんだぞ!」
小次郎「………」
小次郎「……胃潰瘍」
東海道「ちがーーーーっう!!」
小次郎「気にするな、冗談だ北海道!」
東海道「ぼ、僕の名前は東海道だぁーーー!!」
まりな「ちょっと小次郎!今はふざけている場合じゃないのよ」
小次郎「いや、すまん。この類の手合いを見ると何故かからかわずにいられなくてな」
まりな「哀しい習性よね。でもなんとなくわかるわそれ」
水見「もう教官たちは黙ってて下さい! こんなんじゃあいつまでたっても話が始まりません! もう私が進めます」
まりな「当然でしょ。 元々これはアナタの担当なんだから」
水見「……じゃあ邪魔しないで黙っていてください…」
まりな「了解〜♪」
水見「じゃあそこの……貴方(女所員)。ええっと〜」
女所員「あ、ああ。私は如月です。如月貴子(キサラギ タカコ)」
水見「じゃあ如月さん。ここの所長桂木弥生さんにお会いしたいんだけど」
如月「そ…それが……」
水見「どうしたの?」
如月「それが昨日からどうもここには帰って来ていないようなんです。いつもは誰より早く来て事務所を開けているのに……鍵は昨日私が閉めたままみたいでした。 所長室を覘いたら昨日来客と出かけたときのままだったし……」
水見「自宅には?」
如月「もう3度ほど……。 でも全て留守番で……今丁度東海道さんと警察に届けるべきかと……」
小次郎「ちっ、やられたな」
まりな「どうやらアナタの悪い予感が当たったようね」
東海道「どういうことです。 なにか知っているんですか?」
水見「昨日ここを訪れたという客人の……」
如月「ああ、アギヴさんですか? も、もしかして!!」
水見「ええ、その彼が桂木弥生さんの失踪に係わっている可能性がどうやら高そうですね」
東海道「た、大変だ! 早く警察に連絡しなきゃ!!」
まりな「ちょっと。 警察(みたいなものだけど)ならもう目の前にいるじゃない」
如月「そ、そうでしたね! それじゃあやっぱしここは機動隊の出動を!!」
東海道「いや、ここはやっぱしSAT(サット)の出動のほうが……」
小次郎「おいおい、慌てるな!」
如月「で、でも所長が……」
小次郎「いいから落ち着け」
小次郎「(やはり昨日会ったアイツが……。しかしなんで弥生が巻き込まれた? 俺が昨夜狙われたこととなにか関係があるのか?)」
小次郎「(それにアイツとあったとき、俺はなにかデジャヴ……いや懐かしさのようなものを確かに感じた。初めて会ったやつなのに……)」
まりな「小次郎、あなたなにか心あたりがあるの弥生が帰ってこないことに?」
小次郎「いや、まだ断言はできない」
まりな「でも今は少しでもなにか情報が欲しいの。 なにか知ってるのなら話しなさいよ」
小次郎「ほ、法条…… お前、なにか焦ってないか?」
まりな「え? ………そ、そうかも。 でも弥生は私の親友なのよ、それに彼女はあなたにっても大切な女(ひと)でしょ?」
小次郎「ああ。おやっさんから託されてるからな……」
まりな「……それだけ?」
小次郎「な、なんだよそれは……」
まりな「まぁ今はそんな問答をしている場合じゃないわ―」
(プルルルルル プルルルルル …)
小次郎「!!」
まりな「……タイミングがいいわね…」
水見「如月さん……」
如月「は…はい……」
(ガチャッ)
如月「も、もしもし…… 桂木探偵事務所です。 ……は、はい……え? 天城……小次郎さん……ですか?」
まりな「!!」
小次郎「貸せ!」
如月「きゃっ」
小次郎「代わったぞ! 俺様が小次郎様こと天城小次郎だ!!」
アギヴ『おや? もうすでにそこにいたとは話が早いですね。昨日はどうもお会いでき―』
小次郎「そんな前口上はどうだっていい! 貴様、弥生をどうした!!」
アギヴ『別にどうもしてやしませんよ。 なんてって彼女は我々の大切なゲストですからね』
小次郎「ゲストだと!?」
アギヴ『もう鈍いね、天城さん。 桂木弥生というゲスト、人質という手段を取ったからにはアナタを誘うための方法じゃないですか♪ まぁ古典的ではありますけどね』
小次郎「ふざけるな! 人質なんか取らなくたって俺はいつでも出向いてやる!」
アギヴ『そうそう、その前に一言お祝いを言わせていただきますよ』
小次郎「お祝いだと……?」
アギヴ『昨夜うちの刺客を退けたそうじゃないですか』
小次郎「刺客? ……あのフリッツって野郎か」
アギヴ『彼はあれでもナイフにかけてはなかなかだったんですが……まさか彼を返り討ちにしてしまうとはなかなかやりますね。お手合わせするのが楽しみですよ』
小次郎「ああ、ヤツにも伝えときな! 何度来ても同じだってな」
アギヴ『おや? 彼ならすでに死にましたよ』
小次郎「何!?」
まりな「?」
小次郎「おい法条!お前昨日のアイツ、殺したのか?」
まりな「アイツ?」
小次郎「俺を助けたときのあのサディスト野郎だよ」
まりな「ああ、あいつね。 って、人を殺し屋みたいに言わないでよ……まぁ似たようなものかもしれないけど……とにかく、殺してなんかいないわよ」
小次郎「………」
まりな「アイツが……死んだのね」
小次郎「………」
俺は返事の変わりに沈黙で応える
だがそうなると誰がヤツを殺したかが問題だ……
可能性としては仲間割れ、または組織内で俺を殺せなかったことに対して粛清されたかだが……
小次郎「……お前ら、ヤツを粛清でもしたのか?」
アギヴ『粛清? まさか……』
小次郎「まぁお前たちの組織のことなんざ俺にはどうだっていい。だが弥生は返してもらうぞ」
アギヴ『いいでしょう。では時間は今夜10時、場所は湾岸地域に建設途中で放置されたテーマパーク、エデンで待ってます。そうそう、これも古風ですが天城さんが一人で来ること、そして警察に連絡した場合は分かってますよね?』
小次郎「くどいぜ。行ってやるからそれまで弥生に手を出すんじゃないぞ!!」
アギヴ『肝に銘じておきますよ、小次郎サン』
小次郎「………」
(がちゃっ)
小次郎「………」
まりな「どうだったの、小次郎?」
小次郎「悪いな法条。ちょっと急用ができた!」
まりな「ちょっと待ちなさいよ。大方一人で来いなんて言われたんだろうけど、私がそんなの黙認すると思う?しかも怪我人のアンタに!」
小次郎「思っちゃいないさ。だから俺はそれまでの時間に色々と準備をしなけりゃならないんだよ」
まりな「なにか作戦っていうか、策でもあるの?」
小次郎「ない!」
まりな「………」
水見「………」
まりな「あんたね、そんなことをそんな胸張って堂々と言わないでよ。頭が痛くなってくるわ」
小次郎「はっはっはっは!それが俺様のすごいところだ」
水見「どう聞いても全然すごくなんて聞こえないわ……」
まりな「わかったでしょ葵……こいつはこういうやつなのよ」
水見「と、とにかく法条先輩の言うとおり一人で行かせるわけには―」
小次郎「ああぁー、東海道が如月さんに欲情してるぞ!!」
まりな・水見『え?』
如月「え"っ!?」
東海道「?」
突然話を振られた東海道は当然今までの成り行きも含めてポカンとしている
だがその場にいる全員は皆揃って東海道のほうに視線を向けていた
法条だけがすぐさま俺様の考えに気づいたようだが、先ほどまで俺がいた場所に目を向けたときはすでに遅い
まりな「ああーーーーっ!!」
水見「え? どうしたんですかせんぱ…… ああーーーーーっ!!」
そう、俺様はすでに全員が俺から視線を逸らした隙にすでにその場所を脱出していたのである
アギヴの言葉じゃないが、これも一種の古風な手段だな
まりな「や…やられたわ……」
水見「こ…こんな子供だましに引っかかるなって……私って一体……」
東海道「ああーーーーっ!!」
如月「ど、どうしたの東海道さん?」
東海道「って、なんで僕から距離を取るんですか如月さん!」
如月「い…いや〜なんとなく」
まりな「って、一体どうしたのよ貴方?」
東海道「あ、そうだ。コピー機の上に置いてあった僕の携帯(電話)がないんです!」
まりな「ってことは……あなたの番号を教えなさい!早く!!」
東海道「え、えっと……949-○○○○-△△△△です」
まりな「って………もう話中になってるわ。一体誰と連絡を取ってるのよ!!」
(プルルルル プルルルル)
(ガチャッ)
黄『はいはいネ〜』
小次郎「『はい』は一回で充分だ」
黄『……この電話番号は現在使われておりませんネ。番号をお確かめの上もう一度かけるのよろしいネ』
小次郎「おい……充分に無駄な行為だぞそれ。しかも間違えてるし……」
黄『………』
小次郎「おい!」
黄『い、いや〜小次郎!生きてたか!! 私は海よりも高く、山よりも深く心配してたヨ』
小次郎「全然心配してないぞそれじゃあ……」
黄『う”っ………しかしよく無事だたな小次郎。私はすでに東京湾で金魚の餌になたとおもてたヨ』
小次郎「魚の餌だろ、それを言うなら! まぁお前はさっさと逃げて、俺は大怪我を負ったけどな」
黄『こっちは情報は売るけど、命までは売らないネ』
小次郎「まぁお前の助力はあの時期待していなかったから別に恨んじゃいないけどな!ああ、別に死んだって血文字で恨み言なんか書かないし、死んで化けて出てやるなんて全然思ってないぜ」
黄『……随分根に持てるみたいダナ』
小次郎「それより頼みがある」
黄『頼み?』
小次郎「ああ。 武器と情報が早急に要る」
………… to be continued
小次郎「ふっ!」
まりな「どうしたのよ、そんなキザな態度を見せるなんて。あんたタダでさえ3枚目なんだから余計変に見えるわよ」
小次郎「なな、なんだと! っていうかお前が言ってもあんまり説得力ないなそれ」
まりな「どういう意味よ! って、ここで喧嘩してたらいつもと変わらないわね」
小次郎「ああ、それは俺も日頃から痛感していることだ」
まりな「ってわけで今日は作者の執筆環境なんかを私達が報告しちゃうわよ」
小次郎「おお! なんか本編とかかわりがないがすごいぞ!!」
まりな「まずは、管理人は……年末にデスクトップPCがクラッシュしちゃったのよね」
小次郎「ああ。下手すりゃこの本編まで消失してしまうかもしれなかったんだぜ」
まりな「でも作者は『それを理由に連載終了できなかった』ってぼやいてたわよ」
小次郎「ああ、その前にバックアップをとって昨年買ったモバイルPCに移しかえてたからな」
まりな「ちょうどその直後みたいね、PCが駄目になったのは」
小次郎「ちなみに作者はそのPCを"アシュタロン"と命名していたようだ」
まりな「ああ、知ってるわよ! でもスキャナーなんかは"スキャ奈"よ。プリンターは"プリ美"だし……つくづく作者のネーミングセンスが伺えるわね」
小次郎「俺たちは既存キャラで万々歳ってところだな」
まりな「ちなみにまだモバイルのほうには名前はつけていないそうよ」
小次郎「どうせ"モバ子"とか"モバ紀"とかつけるんじゃないのか?」
まりな「ありえるわね〜。でも作者は現在渡米中らしいじゃない? だからそっち系の名前にするかもね」
小次郎「なんにしてもそんな名前のPCから俺たちが活躍してる本編が語られているわけか……」
まりな「そうね……しかももうじき連載4周年を迎えるみたいよ」
小次郎「4年か……いや〜、ここまで来るのに時間かかってるよな〜」
まりな「ほんと! (リンク先の)他所様の小説はとっくに終わってるところがほとんどなのに……」
小次郎「ひとえに作者の怠慢と他作品への浮気が原因だな。元々俺様たち専用小説HPとして始まったのが、今は趣味と妄想のHPだと宣言しているようだぜ」
まりな「その妄想から生み出されてるのね私達って……」
小次郎「なんだか読者さまにこの作品が見限られないか心配になってきたぜ俺様は……」
まりな「っていうかすでに手遅れだったりして……」
ぱら「こらーーー! 人がいないところで好き勝手言うなやー!!」
小次郎「おお、怠慢作者!」
まりな「あら、やっときたのね作者2○歳!」
ぱら「ぐぐっ……と、歳のことは言うな……」
まりな「まぁまぁ。今日(9/14)が例の日だったんでしょ? この分だと私達の設定年齢に追いつくのも時間の問題よね」
ぱら「うっ……そ、それまでにこの連載終ってるか私自身わからない」
まりな「まぁまぁ。今度一緒に酒でも飲みながらその辺の愚痴はこのまりなお姉さまが聞いてあげるわよ」
小次郎「……俺は遠慮させてもらうぜ」
ぱら「嫌だ〜〜〜!! まりなの酒癖は悪いから嫌だ〜〜〜〜〜!!」(脱兎)
まりな「ちゃんちゃん♪」
弥生を救うため、まずは黄に接触を図る小次郎
果たして小次郎は弥生を救い出せるのか!?
一方雄二と再会を果たした杏子が告げる言葉は…
次回 杏子編W!
次も読まないと1919ぶっ放しちゃうわよ♪
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EVE Endless Rhapsody